ウェブの保守・管理にはセカンドオピオンもお勧め!1社独占にしないことのメリットとは!?
セカンドオピニオンという言葉は、いつしか一般的になりました。しかし最初に連想するのは医療の現場、という方も多いかもしれません。
実はウェブ業界にもセカンドオピニオンは存在し、私はお勧めしています。
1つのメインウェブ業者だけに任せず、余裕があれば他の業者ともパイプを持っておく。そして定期的にセカンドオピニオンの機会を設けることは有用だと考えるからです。
本ページでは、私がそう考える理由や、セカンドオピニオンのメリット・注意点などについてご紹介します。
取引しているウェブ業者が一社のみの方は、特に参考にしていただければ幸いです。
目次
セカンドオピニオンという存在のメリット
第三者の目線で意見をくれる
メインの業者やその発注者は、尋常でない頻度で対象サイトを見ています。ひいては客観的な視点がなかなか持てなくなってきてしまうことも。要は関係者目線になってしまうんですね。
セカンドオピニオンが入るということは、第三者のニュートラルな目線から意見をもらえるメリットがあります。時には気づきもしなかったような意見が出ることもめずらしくありません。
特に至らない点ほど、ニュートラルな目線で見ればすぐ気づきます。
例えば弊社がセカンドオピニオンに入った際「明らかにおかしい・なぜこれが問題にならなかったのか!?」というほどの問題が放置されていたケースがありました。
ニュートラルな目線というのは、それだけで価値があるのです。
例えるなら、人の家のおかしいところ(や奇抜なところ)はすぐ分かりますよね。対して見慣れた自分の家のおかしいところは、自分では気づきにくいことと同じです。
メインの業者が緊張感を持ってくれる
定期的にセカンドオピニオンの業者が入ると、メインの業者は緊張感を持ってくれます。これは、メインの業者を担当することが多い私もそうなのでわかりますが、本当です。
というのも指摘を多く受ければ信頼の低下に繋がりかねないから。ひいては「ミスしないようにしなければ!」という気持ちが働くからです。
特に後述する、セカンドオピニオン業者が重箱の隅をつつくタイプだった場合は慎重になります。
本要素がメリットになりやすいのは、長年、誰からも指摘を受ける環境に無かったような「なあなあ」になっているメイン業者です。そんな業者には絶大な効果があるでしょう。
指摘を受けないことが分かっていると、どうしても気がゆるむ人はいるからです。
相乗効果が望めることも
メイン業者だけでは思いつかなかったセカンドオピニオンにより、はっきりと好影響を与えることはめずらしくありません。
セカンドオピニオンに対し、メインの業者が賛同して新たな提案を出し、結果相乗効果となった……という例も経験があります。そうなれば、金額以上の費用対効果となるでしょう。
それにはメイン業者・セカンドオピニオン業者ともに、クライアントのウェブをより良いものにしようとする協力的な姿勢が重要です。
後述しますが、やたら攻撃的だったり、相手を蹴落とそうとしたりする業者もいます。クライアントよりも自分の利益が優先の業者だと、なかなか相乗効果は生まれません。
メインの業者に何かあった時安心
メインの業者に不測の事態が発生したとき、他に繋がりのある業者がいると安心度が違います。
不測の事態とは、以下のようなことです。
- 業者に連絡が付かなくなった
- 担当者が作業できなくなった
- 業者が業務を終了した
- 業者が倒産した
滅多にあることではありませんが、10年・20年とウェブ施策は続くものですから、その中で一度も何も起こらない方がめずらしいかもしれません。
特にウェブが業務の中心になるような場合、こういった際の対処は非常に重要と言えるでしょう。
もちろん安心度はセカンドオピニオン業者との関係の深さにも比例しますが、全くパイプが無いより大違いです。
セカンドオピニオンで気をつけたいこと
依頼する業者は厳選する
当然ですが、メインの業者よりも明らかに格下の業者の場合、セカンドオピニオンの意味があまりなくなってしまいます。
格下というのは、業者の規模ではなく実作業者の技術や経験が下のこと。自分の技術よりも上の施策を見ても「これ何やってるんだろ??」ということになってしまうからです。
よって依頼する相手は誰でも良いわけではなく、充分に厳選しましょう。
ただし、以下の様な問題もあります。
- 得意な技術が異なれば単純比較できない
- 業者の規模だけで判断できない(実際の作業者は別なことも)
よって実際問題、最初から完璧な選択などできません。依頼しながら良い業者を探していくということになるでしょう。
セカンドオピニオンが正しいとは限らない
セカンドオピニオンというのは、要は「改善箇所はないか」という意見をもらうことです。
当然、それには根拠のある理由も添えることが基本。ひいては性質上、どうしても「さも正しそうな指摘」になってしまいがちです。
- 指摘をする側→セカンドオピニオン業者
- 指摘を受ける側→メイン業者
このような構図では、セカンドオピニオンの業者の言い分が説得力を持ちやすいのです。
しかしそれが正しいとは限らないことには要注意。
例えば……。
- メインの業者を蹴落とそうとするような業者もいます。
- 重箱の隅をつつくようなことを大げさに指摘する場合もあります。
- 「長年併走しているメイン業者だからこその判断で行っている施策」もあるかもしれません。
よって鵜呑みにはせず、あくまで「参考意見」とするのが良いでしょう。
メインの業者が正しいとは限らない
逆に、メインの業者が絶対に正しいとも限りません(どっちやねん!という声が聞こえそうですが)。
セカンドオピニオンの業者に鋭い突っ込みを入れられ、苦し紛れに弁明することだってあるかもしれないからです。単純に非を認めれば良いはずなのですけれど……。
これまでのこのサイトの保守経験から、この方が良いと思ってやっていることなんです!
どっちの言い分が本当かわからないニャ。
結局の所言いたいのは、どちらの言い分が正しいかはご自身のフィルターに通し考える必要があるということ。両者の言い分などを考慮の上、総合的に判断するほかありません。
セカンドオピニオンとメインが協力できるような関係が理想
メイン業者・セカンドオピニオン業者が言い合いをするような関係は、当然のごとくよろしくありません。
最も良いのは、メリットでも記載したとおり「相乗効果」を生むことです。「クライアントのウェブをより良くする」を目標に、お互いが協力できるのが一番。
発注者としては、最低でも両者共にそういった姿勢・マインドを持っているかどうかを見ておく必要があるでしょう。
私も経験がありますが、優秀なセカンドオピニオン業者が入ったことがありました。そういった場合は互いにリスペクトを持って協力・連携して仕事がよりうまくいきます。
経験上、業者同士の得意分野が違うとうまくいきやすい気もしますね。
こんな業者には注意
セカンドオピニオンを受けるにあたっての「こんな業者には注意」というポイントを挙げたいと思います。
自尊心が高すぎるメイン業者
これまでにも書いたとおり、セカンドオピニオン業者の役割は主に指摘となります。しかし、その指摘を受け入れてもらえないことはままあります。
時にはメイン業者を苛つかせてしまうこともあるかもしれません。
うちの会社ではこれが良いと思ってやってます!ですので修正するつもりはありません!
メイン業者の自尊心・プライドが高いとこうなりやすいと考えられます。
しかし発注企業としては、メイン業者のそれらは全くもってどうでも良いこと。聞く耳を持たない自尊心が高すぎるメイン業者は、考えた方が良いかもしれませんね。
同様に、指摘に対し発注企業が気分を害することもあります。私も良かれと思ってした提案がそうなってしまい、それっきりになってしまったことも。。謙虚に聞く姿勢は、私も大事にしたいと常々思っています。
重箱の隅をつつくセカンドオピニオン業者
セカンドオピニオンの業者にとっては、「オピニオン」すること自体がお仕事です。つまりは何か言って“なんぼ”となります。逆に何も言うことが無ければ無価値の烙印を押されてしまうかもしれません。
よって以下の様に考えるのは自然なことです。
- 受注した手前、何か言いたい
- 価値を感じて欲しい
- 今後も継続して発注して欲しい
お金をいただく以上、どうにか意義のあることは言いたいたい。しかし、特別大きな問題点は無い。……ということもあるかもしれません。
そんな時、「特別問題はありませんでした。良い業者さんが付いてますね」と言えば良い話です。普通は調査した資料も添付すれば納得していただけると思うのですが、そうしない業者もあります。
結果、重箱の隅をつつくような小さなことをあげつらう業者もいるのです。
メインの業者を蹴落とそうとするセカンドオピニオン業者
メインの業者よりも有能と思ってもらえれば、自分がメインの業者に昇格できるかも!
このような思いは、ウェブ業者なら誰でも1mm位は持っていると思います(ですよね!?)。
しかしそれがゆがんでしまうと、メイン業者の信頼が崩れれば良い。上に立ちたいと思ってしまう業者もいることでしょう。
現実問題として、露骨に敵対的・攻撃的な業者はたくさんいました。こういった業者は自分の都合が第一です。発注者の都合を第一に考えてくれる業者とつきあいたいものですね。
素朴な疑問
メインの業者に失礼!?
セカンドオピニオンをするなんて、メインの業者が頼りにならないという意味にとられないか。失礼に当たらないかと思われることもあるかもしれません。
実際、セカンドオピニオンの経験が無い業者にとっては、そう感じるケースもあると思います。私も始めて経験した際はそうだったと思います。
ですがそこはビジネスの世界。失礼にはならないかと思います。
冒頭で「お勧めしている」と書いたとおり、プロである私自身も推奨しているほど。完璧な技術者などいませんから、セカンドオピニオンが入るのは全然ありと思います。
メインの業者に嫌な顔をされないか心配
失礼ではないにしろ、嫌な顔をされないか、今後の関係に差し支えないか心配……とお考えの方もいらっしゃると思います。
たしかに、自尊心の高い業者さんの場合はあまり好意的にとられないこともあるかもしれませんね。それにセカンドオピニオン=指摘を受ける訳ですから「大喜び!」とはならないでしょう。
ただ、それは発注者の正当な権利です。発注者側が気にされることはないと思いますよ。逆に、そこであからさまに嫌な顔をする業者の方が気になります。
頼めばどの業者もセカンドオピニオンしてくれる!?
大抵の業者は頼めばセカンドオピニオンをやってくれると思います。継続的な仕事に繋がる可能性もありますし、断る理由はない。むしろやりたいと思うくらいでしょう。
普通にネット検索で探したり、とりあえず単発の場合はココナラなどで探したりすることもありと思います。
ただしココナラは素人に近い人も混じっている玉石混交な場所ですので、注意が必要です。前述した書いたとおり、技術力が格下だと意味がありません。
できればより多く実績のある方に依頼するのが良いでしょう。
まとめ
本ページでは、ウェブ業界でのセカンドオピニオンについて詳しくご紹介しました。そのメリットはお分りいただけたのではないでしょうか。
本文中でも書いていますが、私自信もお勧めしています。特に長期間同じ方に依頼している場合、恩恵を受けられる可能性は高いと思いますよ。
もちろん弊社でもセカンドオピニオンを承っています。ご希望の方はお気軽にご相談ください。