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自分で更新したいからWordPress一択!?メリットだけではなくデメリット(短所)を充分に知った上で検討しましょう

WordPress×デメリット

WordPressとは、言わずと知れた無料で使えるブログソフトウェアです。当初はウェブログ(日記や論評等)構築用に使われてきましたが、現在ではこのWordPressを使ってホームページを作ることが一般的になりました。

その知名度はすさまじいもので、Webに詳しくないというお客さまもご存じな場合も多いほど。「自分で更新したいのでWordPressで作ってください!」というご指名依頼をいただくこともよくあることです。

それはそれで良い事なのですが、問題点もあることは見逃せません。それは、デメリットを知らずに「自社で更新ができる」という分かりやすいメリットだけでWordPressに決めてしまうこと。

本ページでは、WordPressでホームページを作るにあたり、あらかじめ知っておきたいデメリット(短所)をご紹介します。メリットとデメリットをよくご理解いただいた上で、WordPressを導入するか否かの参考にしていただければ幸いです。

1.学習コストに関するデメリット

使い方を学ぶ必要がある

WordPressは、残念ながら万人が即使いこなせる魔法のソフトウェアというわけではありません。

もちろんPCに慣れている方であれば、記事を投稿するくらいであれば比較的直感的に使えるでしょう。それでもPCに不慣れな方もいらっしゃいますし、いずれにしても多少の学習コストは見積もっておく必要があります。

記事を投稿する以外にも、例えば以下のような要素があります。

  • カテゴリの追加
  • スラッグの設定
  • 記事と固定ページの違い
  • コメントやスパムへの対処
  • ユーザーの追加・修正・権限の設定
  • プラグイン・テーマの更新
  • 複雑なレイアウトの実現
  • カスタマイズ
  • プラグインの使い方
  • バックアップの方法
  • バックアップからの復元方法

覚えることはたくさんありますね。全てを最初から熟知する必要はありませんが、自分で更新するには最低限の使い方を学ぶ必要があります。

1度学んで終わりではなく、継続して学ぶ姿勢が求められる

WordPressは日々アップデートされ続けているソフトウェアです。したがって今この時点での知識がそのまま永遠に通用するとは限りません。

普段は小さなアップデートがメインですのでそう変わらず使えますが、時に大きな変化が発生することもあります。ここ数年での大きな変化の一例を挙げてみましょう。

2018年の12月に、WordPress5.0からGutenberg(グーテンベルグ)という新しい記事の書き方(エディタ)が登場しました。従来とは操作性が大きく異なったため戸惑ったユーザーが続出。変更を拒む声も多くあったようです。

こういった時に必要なのは、変化に対応すること。つまり学習です。WordPressはこれまでに大きく変わっています。そしてこれからも変わっていくことでしょう。それに対応するためには、1度学べば終わりではなく、つねに学ぶ姿勢が大事です。

とは言え分からなくなった時のために私たちのような存在があります。こういった時は是非ご相談ください。

2.動作に関するデメリット

WordPressに対応するサーバ環境を用意しつづける必要がある

先ほどのとおり、WordPressは進化し続けています。その進化の過程で、動作のベースとなるプログラム言語であるPHPや、データベース(MySQL等)の要件も変わってきます。

早い話、WordPress本体が進化をすれば、その動作環境も適宜進化が必要になるという訳ですね。

例えば執筆時点(2020/06/19)でのWordPressは、以下の環境が推奨されています。

  • PHP7.3
  • MySQL5.6またはMariaDB10.1以上
  • HTTPS対応

WordPressに限った話ではありませんが、PHPやデータベースを使う場合、そのバージョンは常に把握しておく必要があります。そして現行のWordPressの要件にそぐわなくなれば、すぐに都度合わせること。最大限安全・快適に使うためには非常に大事な要素です。

なお、レンタルサーバー等ではご自身で管理画面からPHPをバージョンアップできることもめずらしくありません。しかし同じサーバ内で動いている他のシステムにも影響を及ぼすことがある重要な設定です。行う際は事前に調査の上、慎重に行ってください。

心配な方は、ホームページ制作会社にサーバの保守を任せると安心です。

WordPressの仕様変更により正しく動作しなくなることもあり、時に対処が必要

こちらもWordPressが進化することに起因しますが、仕様が変わることにより時に正しく動作しなくなることもあります。

その原因となるのが、以下のような要素です。

  • プラグイン(機能を拡張するプログラム)が仕様に合わなくなった
  • テーマ(外観のプログラム)が仕様に合わなくなった
  • その他要因

プラグインやテーマが、最新のWordPressで正しく動作しないのは普通にありえること。不具合が起きればその都度対応が必要になります。

最近の出来事として、WordPress5.4.1からURLに一意なIDが含まれない場合、記事ページが正しく表示されなくなる事態が発生しました。数百・数千ページと投稿している方の中には、焦った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

機会損失に繋がるため、慌てて対処したサイトオーナーの方も多かったと思います。元々WordPressとしては一意なIDを入れることを推奨されていたことではありましたが、突然の仕様変更でした。こんなことも起こりえるというわけです。

お気に入りのプラグインの開発が終了することもある

WordPressの本体プログラムは、今後も当面の間は問題無く開発が続くことでしょう。開発者が一人・二人というような小さなソフトウェアではありませんからね。

しかし個別のプラグインに関してはわかりません。プラグインの開発者は個人も多いです。個人の興味が別に行ってしまえば更新されないこともあります。それが例えWordPressが認める公式プラグインであっても同じこと。

開発が終了してしまえば、後はそのプラグインはメンテナンスが全く行われなくなります。その場合、

  • 自己責任で使い続ける
  • 代替プラグインを探す
  • ホームページ制作会社に開発してもらう

のいずれかになるでしょう。静的なホームページとは異なり、動的なWordPressならではのことです。

3.セキュリティに関するデメリット

WordPress本体・プラグイン・テーマをできるだけ最新に保つ必要がある

単純なHTML/CSS等のみで作られた静的なページであれば、ある程度ほったらかしにしても大丈夫です。しかし複雑なシステムの絡むWordPressはそうはいきません。

セキュリティ上、特に重要なのが以下の3点です。

  • WordPress本体
  • プラグイン
  • テーマ

これら3つには時にセキュリティホールが発生することがあります。これらを放置するのは鍵が閉まらない窓がある家のようなもの。攻撃の対象になりますので注意が必要です。

セキュリティホールはアップデートでパッチ(処置)があてられることが多いので、できるだけ最新に保つ必要があります。

特にプラグイン・テーマは初期状態で手動更新ですので、ほったらかしにしないよう注意が必要です。WordPressを導入するからには、手間をかけなければなりません。

もちろんWordPressの保守もホームページ制作会社は行っています。

シェアが高いだけに攻撃の対象になりやすい

WordPressはオープンソースのソフトウェアです。オープンソース=誰でも無償で利用・修正できるソフトウェアです。簡単にソースコードを読めますし、ファイル構成も分かります。初期設定のログイン画面も分かります。

そしてなによりシェアが高い。今や全世界の1/3はWordPressとも言われています。

これらを総合的に考えると、WordPressはどうしても攻撃の対象になりやすいと言えます。きちんとしたセキュリティ対策をしていれば防げることがほとんどですので、アップデートを最新にすることと、構築には経験豊富なホームページ制作会社を選ぶことをお勧めします。

本体のセキュリティの保証が無い

通常のオリジナルWebシステムの保証は、作ったホームページ制作会社が品質を保証します。保証期間内に何かあったらサポート・保証してくれるのも当然ですよね。

しかしWordPress本体に関しては、ホームページ制作会社が開発したものではありません。WordPressというブランドの無料で使えるソフトウェアを信用して使わせてもらっている立場です。

ですからこのソフトを利用したせいで万一問題が発生しても保証はありません。無料で使わせてもらって何かあったら保証を求める方がおかしいですものね。

あくまで無料のソフトウェアであることを認識して利用する必要があります。

プラグインの保証も無い

無料で使えるプラグインは本当に便利でありがたいもの。自社で開発する手間を省け、費用を大幅に抑えることができるからです。

しかしながらこれも他人が作ったプログラムですので、その動作等を保証することはできません。WordPress本体と同じで保証が無いものとご認識ください。

そもそもプラグインはセキュリティホールになりやすいこともあります。特定のプラグインがセキュリティ的に安全かどうかについても保証ができないことを承知しておく必要があります。

私たち利用者は、複数の要素を勘案して信頼に足るプラグインかを判定することでセキュリティを高めています。

  • 公式ディレクトリで配布されていること(審査に通過している安心感)
  • 制作者
  • 実績・インストール数
  • 評判
  • アップデートの頻度
  • 最後のアップデート日

これらで問題が無さそうなものを厳選して利用しますので、実際問題としてほとんどは問題ありません。ですが100%安心というプラグインはありません。

厳選しても絶対はないくらいの気持ちでいるのが大事ですから、セキュリティ意識の低い制作者がぽんぽんと考え無しにプラグインを入れるのは論外です。意識の高い制作者に発注するのが重要と言えるでしょう。

残るテーマに関しては、オリジナルテーマや有料テーマを使う場合はその制作会社が責を負います。ただしWordPressの仕様変更に伴う修正に関しての費用は相談が必要になるかもしれません。

4.機能・性能に関するデメリット

ページ表示が比較的重い

WordPressはPHPとデータベースを用いたWebシステムです。ページのリクエストが発生した際、URLを基に必要な情報をデータベースから読み出し、加工して表示します。

簡単に言えば、裏でいろいろたくさんのお仕事をしているということ。どうしてもその分表示速度が重くなります。体感としてはWordPressで作られたホームページの多くは、ワンクッションおいてから表示されるイメージです。

時間にすれば0.5秒~1秒とかのお話ですので、たいしたことが無いと思われるかもしれません。しかしこのわずかな秒数が大きな違いを生みます。例えば10ページ閲覧するとなれば、1秒の遅れなら合計10秒も閲覧者の貴重な時間を奪ってしまうんです。

ちょっと古いデータで恐縮ですが、Amazonが2007年に発表したデータでは、0.1秒の遅延で売上が1%下がるとのこと。逆に1秒の速度向上で10%売上が向上したとのことです。

参照URL(PDFファイル):
Online Experiments: Lessons Learned

それくらい、表示速度は大事だということですね。WordPressにもキャッシュ(データベースを都度読みに行かずに結果を保持しておくこと)を利用したりなど高速化の方法もあります。速度が気になる方はまずはご相談ください。

プラグインを入れれば入れるほど重くなる

WordPressを便利に使うプラグインは、今やよりどりみどりです。あんな機能が欲しい。こんな機能が欲しい。等とプラグインを入れていくと何十個と膨れ上がってしまうこともめずらしくありません。

ですがプラグインは入れるほどその分動作速度も重くなります。

安く制作したい場合はそれもいたしかたないかもしれません。ただし性能重視の場合は、欲しい機能はホームページ制作会社に自作してもらい、オリジナルテーマに組み込んでもらうと良いでしょう。

テーマに自体に組み込んでしまえば、速度の低下は最低限にできます。もちろんその分は開発費は上がってしまいますが。

わざわざログインして記事を追加・修正しなければならない

ホームページビルダーやDreamweaverなどのホームページ制作ソフトを用い、ご自身でホームページを管理されている(いた)という方もいるでしょう。

そんな方がリニューアル時にWordPress化をしてまず感じること。それは、わざわざログインして記事を追加・修正するのが非常に面倒くさいということです。加えて言うと、画像のアップロードも管理画面を介すのが面倒……。

「これまでだったらソフトから文字を直してFTPでアップするだけで終わったのに、わざわざログインするのは大げさだなぁ」というわけです。

最初からWordPressから入った方には全く気にならないと思いますが、ホームページ制作ソフト経験者の方にとっては最初はストレスに感じるかもしれません。

5.その他のデメリット

フルバックアップを取るのが面倒

WordPressをアップデートする際には、事前にバックアップを取っておくことが推奨されます。特にデータベースとファイルを含めた全てのデータをバックアップする「フルバックアップ」をとっておくのが安心です。

というのもアップデートした際に、希に正常な動作をしないことがあるからです。最悪ページが真っ白になって何も表示されない……という可能性すらありえる話。そうなっては機会損失に繋がりますから、万一の際元に戻すためにバックアップが必要なのです。

しかしながら、頻繁にあるプラグインのアップデート時にもフルバックアップを都度行うのは正直面倒です。自動化するようにしておけばよい話ですが、特に安価な案件では予算に組み込んでいないケースも多いことでしょう。

個人的にはその辺りはホームページ制作会社に意向を伝えておくことをお勧めします。弊社では最初からバックアップの自動化をお勧めしていますのでご安心ください。

いちいち自動更新等のメールが届く

WordPressの初期設定では、自動更新等のメールが管理者に届くようになっています。その他にも、セキュリティ向上の為にログインの度にメールを設定するなども有用でしょう。

しかしながら、現在ではいくつもWordPressサイトを持っているお客さまもめずらしくありません。1サイトだけであればまだいいのですが、複数サイトになってくると通知メールがうざったく感じるものです(汗)。

邪魔扱いされがちですが、更新の度にサイトチェックをしておきたいのもまた事実ですので、本来は便利機能です。邪魔と感謝は紙一重なのかもしれませんね。

まとめ

本ページでは、WordPressのデメリットをメインにご紹介しました。WordPressをお勧めしないというわけではなく、あくまで短所を知ってから導入していただければと言う意図です。

現実問題として、お客さまで更新したい場合以外にも、WordPressは非常に有用と言わざるを得ません。手頃な機能・プラグインが整っているのでお安くホームページを提供することができるからです。

そんな言わば定番なWordPressですから、デメリットも併せてご認識いただければ幸いです。