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ココナラVS直接依頼、どっちが良いの!?本当のところをプロが正直に教えます。

ココナラVS直接依頼

テレビCMでもおなじみの、ココナラ(coconala.com)。スキルシェアサービスとして、ウェブ系のお仕事をこなしてくれる方が大勢います。

これらを総じて「クラウドソーシング」と呼び、簡単にネット上で業務をアウトソーシングすることが可能です。

ココナラで依頼するのと、自分で制作者を探して直接依頼するのとでは、どちらが良いのだろう?

一概に言えません。ただしウェブ関連の施策は長期的に行うので、直接依頼の方がお得です。

最初に結論から書いてしまうと、長期的にお付き合いするメインの技術者とは直接依頼の方がお得です。これは決してポジショントークではありません。

ただし良い技術者を見つけられれば……ということもありますけれどね。

本ページでは、私がそう考える理由や、逆にココナラなどのメリットについてもご紹介します。

本ページでは対象を「ココナラ」としています。これは「クラウドソーシング」の分かりやすい例としての便宜上のことであり、ココナラに限った話ではありません。クラウドワークスやランサーズなど、その他クラウドソーシング全般に言える内容となっています。

直接依頼がお勧めな理由

良い事業者を見つけられれば、直接取引の方がお勧めだと書きました。その理由は、ココナラには以下の3つの要因があるからです。

  • 手数料が大きい
  • 自分で仕事が取れない人も集まりやすい
  • 玉石混交である

詳しくご紹介したいと思います。

手数料が大きい

ココナラを始めとするクラウドソーシング系のサイトは、当然ですが慈善事業ではありません。中間マージンをとることで利益を得て会社を運営しています。

そのマージンはバカにはできない程の割合です。例えばココナラであれば、出品者は22%購入者は5.5%(共に税込)の手数料が発生します。

つまり、出品者(依頼を請ける側)の手取り金額は以下となります。

お仕事の金額出品者の手数料出品者の手取り
10万円のお仕事2.2万円7.8万円
50万円のお仕事11万円39万円
100万円のお仕事22万円78万円

ココナラも商売ですし、テレビCMなど広告費もかけているので仕方ないです。……が、かなり厳しいです。

ここでは10万円分の仕事で考えてみましょう。直接依頼の場合とココナラでの場合で、業者が仕事にかけられる時間は以下の様な違いとなります。

業者の内部的な時給直接依頼
(10万円分)
ココナラ
(7.8万円分)
3,000円33時間26時間
5,000円20時間15.6時間
7,500円13.3時間10.4時間

特に安価な業者ほど、直接依頼した方が作業してもらえる時間は増えることが分かります。時給3,000円の業者ならその差はなんと7時間

中には手数料分を広告宣伝費として持ち出し(要は仕事時には無視)とする業者もあるかもしれません。……が、仕事に影響を与えることが無いとは言えないでしょう。

BtoC事業をされているお客様の中には、クレジットカード決済の手数料の関係で現金商売をされている方もいらっしゃると思います。

でも、それでも数%が一般的です。ココナラの22%という手数料は、事業者にとって極めて大きいものです。

発注者側の手数料5.5%も考えると、さらに影響は大きくなります。

自分で仕事が取れない人も集まりやすい

それでもココナラ等をウェブ関連業者が利用するメリットはなんでしょうか?それは仕事があることです。

自力でお客さんを獲得でき、その仕事で手一杯であれば利用する必要などありません。要は仕事をもっとしたいから、ココナラを利用するわけですね。

そのため、自分では仕事が取れない人も集まってしまうのです。

よく考えてみてください。自力で仕事が取れない方をメインの技術者として、自社サイトを任せたいでしょうか?

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それが本当ならわざわざココナラに登録しなくてもいいんじゃニャいかな?

ウェブの専門家であれば、自力でSEO(検索エンジン対策)するなり、ウェブ上の営業をするなりして仕事を取ることができると思います。

もちろん、ココナラに登録する背景は人それぞれです。また、副業でココナラに登録している人も多いです。ひいては自力で仕事がとれない人だけではありませんのであしからず。

玉石混交である

近年は政府の後押しもあり、副業ブームです。さらには新型コロナウィルスのため、自宅でできるお仕事は需要があります。ひいては過去最大の副業祭り状態となっていると言えるでしょう。

そのため、素人に近い人もココナラにはたくさん登録しています。

それ自体は多様性であり、別に問題はありません。職歴などは明記できるので、自分に適した技術者を選べばいいだけです。

しかしプロフィールにはできるだけ良いことを書きたくなるのが人間の心理です。良さそうなことを書いているけれどよく見たら1年の実務経験だった……。などと、優良誤認を与えかねない記載をしていることも現実にありえるので注意が必要です。

基本的にプロフィールは自己申告制なので都合良く書き放題。事実確認等できないことも多く、書いた者勝ちのようなところはあります。ひいてはプロフィールだけではなく「評価」も気をつける必要があります。

ココナラにもメリットはあります!

メリットイメージ

ここまでは、どちらかというとココナラなどのクラウドソーシング全般の悪い側面を書いてきました。しかし、決してそれらが悪いというわけではありません。

状況によってはココナラを選んでも良い場合もあります。

ここでは公平を期すため、ココナラを選ぶメリットについても是非書いておきたいと思います。

単発でさくっと依頼したい場合

自分で直接依頼するのは以外と面倒です。

  1. 自分でネット検索
  2. 良さそうな業者を選定
  3. 問い合せする
  4. 打合せする
  5. 必要に応じて契約書を交わす
  6. 制作してもらう(やっと)
  7. 検品する
  8. 振り込みをする

1~4はココナラでもありますが、手軽度が違います。

また、支払いもクレジットカードで簡単。支払いに揉めても適宜ココナラが間に入ってくれます。

継続的な依頼ではなく単発でさくっと依頼する場合は、ココナラは便利な側面を持っていると言えるでしょう。

安価に依頼したい場合

先ほども書いたとおり、現在は絶賛副業祭り中です。

副業というのは生活のためというよりも、お小遣い稼ぎだったり、やりがいを求めていたりなどでしている人も多いもの。ひいては安く仕事を請ける人も多いのです。

例えばコンビニバイトの時給1,000円と比較対象とするような方であれば、それと同額レベルで十分なわけですね。

対して本業のプロに依頼すれば、時給5,000円以上が一般的。ココナラは税込であること。手数料の22%分を加味すると、時給7,000円程度が目安となります。

時給手数料分を抜いた手取り消費税を抜いた手取り
7,000円5,460円4,914円
時給7000円時の手取りの内訳

時給1,000円でも良い副業の方と、本業の方とでは、値段が違ってくるのは当然です。

したがって品質はさておき安価に依頼したい!という場合はココナラもメリットがあります。

ただし結局は手数料分、同じ人なら直接依頼した方が安くなるのが道理なのですけれどね。

実力のある人に依頼したい場合

ココナラでは自己申告制とは言え、経歴を見る限り玉石混交の「玉」にあたるような人も、もちろん登録されています。時には有名企業での実績などがあるような人もめずらしくありません。

加えて評価が目に見えるということも魅力です。プロフィールの実績が良い&評価が高い人を選べば、実力のある人に依頼できる可能性は高まることでしょう。

もちろん、その分のお値段が高くなることだけは覚悟しなくてはなりません。ココナラのお値段+評価の高い方(ほとんどがプロ)のお値段は、やはりお高くなりがちだからです。

ココナラをご案内するケース

クラウドイメージ

弊社では、顧問契約先の企業から毎日Web/IT関連の質問や相談が舞い降りてきます。

その中でお客様に、「ココナラを利用してみては!?」とお勧めするケースがあります。

先ほどとは違った角度から、プロから見たココナラのうまい使い方として、参考にしていただければ幸いです。

単純作業

誰がどうやっても同じようにできるような仕事。例えばコピー&ペーストでできるような仕事は、それをやりたい人・仕事を欲する人がやる方がみんな幸せになれます。

ココナラではそういった単純作業などをやってくれるような方はごまんといます。スキルが無くてもできる仕事ほどハードルが低いからです。

誰がやってもたいしてクオリティも変わらないことであれば、さくっと人にお願いするのが一番です。

ニッチな作業

ウェブに限らず、ビジネス業務の中では、時にニッチな作業が発生することがあります。

そんなとき、ココナラのような場所であればそんなニッチな作業を請負ってくれる人がきっといます。

ココナラは登録者数が262万人(2021年11月時点)。探せば大抵のことは対応してくれる人がいることでしょう。

時間が無い作業

大至急何かをやって欲しいなどにも、ココナラなどのクラウドソーシングサイトは効果的です。

  • 評価で判断できる
  • 契約書を交わす必要無し
  • 早い人なら即日対応可

これらは時間が無い時はとてもうれしいです。ココナラなら「誰かは時間が有り余っている」のです。

……とここまで書きましたが、お客様にご案内することはあれど、弊社がココナラに頼ることはあまりありません。自社で完結できることが多い&お客様を増やしすぎないように気をつけているからです。

まとめ

念のため期しておきますが、ココナラを始めとするクラウドソーシングサイトを否定するものではありません。手軽に仕事を依頼・請負ができるココナラは、人によってはとても便利に使えるものです。

しかし本ページで述べた通り、ウェブのメイン作業を長期間任せる方は直接依頼がお勧めです。

最後に重要なことを書いておきます。「直接取引」「直接契約」は、行うのであれば最初から行わなければなりません。一度ココナラで契約した業者に、途中から直接取引をもちかけることは規約規範となりますのでご注意ください。

「直接取引」「直接契約」を探すなら、まずは地元の業者の中から探してみると良いでしょう。地元ならではのメリット(直接打合せ可能・写真撮影/動画撮影可能)もあるからです。

広範囲で探すと、途方もなさすぎて決め手がありません。「リアルで来てもらうには申し訳なく感じる業者」よりは、近い業者から探すのがお勧めです。